Alice Sara Ott

ドイツ人と日本人の両親の許、ミュンヘンに生まれたアリス=紗良・オットは、22歳にして、すでにヨーロッパ、日本の主要コンサートホールにおける 演奏により、その実力を高く評価されている。弱冠13歳にして浜松国際ピアノ・アカデミー・コンクールでモスト・プロミッシング・アーティスト賞を受賞、 その2年後には、イタリアでシルヴィオ・ベンガーリ国際ピアノ・コンクールにて、最年少の最優秀賞に輝いた。
これまでに、北ドイツ放送交響楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、hr交響楽団、シンシナティ交響楽団などと共演のかたわら、ダニエル・ ハーディング指揮スウェーデン放送交響楽団、サカリ・オラモ指揮王立ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団とのツアーなどに登場。
今季は、ライプツィヒMDR交響楽団、バンベルク交響楽団、ウィーン交響楽団、サンフランシスコ交響楽団、東京交響楽団、ロッテルダム・フィルハー モニー管弦楽団、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団などと初共演を控えるほか、王立ストックホルム・フィルハーモ ニー管弦楽団、マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団と再共演の予定。リサイタル分野では、ルツェルン音楽祭、バーデン・バーデン祝祭劇場、ブリュッセル 古楽器祭に出演、来年初頭に本格的な日本リサイタル・ツアーも予定されている。
ソロ活動に加え、室内楽奏者としても、ハイムバッハ、チューリッヒ音楽祭、ダボス音楽祭、シュヴェツィンガー城音楽祭等、各地の音楽祭などに定期的 に出演し、ラルス・フォークト、グスタフ・リヴィニウス、タチアナ・マズレンコ、ペーター・サドロなどと共演。ソロとしては、ルール・ピアノ音楽祭、シュ レースヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭、メッケルンブルク・フォアポンメルン音楽祭、ブルンスヴィヒ・クラシック祭などでリサイタルを開催している。
2008年4月より、ドイツ・グラモフォンと専属契約を結ぶ。デビュー盤のリスト「超絶技巧練習曲集」、続くショパン「ワルツ全集」(アメリカとド イツiTunesチャート第一位獲得)ともに、高評価を得る。2010年1月には、ヘンゲルブロック指揮ミュンヘン・フィルとの、リストとチャイコフス キーのピアノ協奏曲第1番を発売した。
その活動を評価され、10月に行われる、2010年度クラシック・エコー・アワードにて、ヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを授与することが決定した。2000年より、ザルツブルグのモーツァルテウム音楽大学にてカール=ハインツ・ケマリンク教授に師事。 現在ミュンヘン在住。