SOUND MUSEUM VISION

渋谷の地下に広がるこの巨大なスペースには、さまざまな表情があります。

Lil’ Jon

Lil’ Jon

ダーティ・サウスはAtlantaを拠点に、パーティトラックを量産して超人気のプロデューサー/掛け声番長、それがこのリル・ジョン(Lil Jon)。
従来のHIPHOPビートよりもピッチの遅い、細かく刻む独特の電子音使いのサウンドに、自らのダミ声シャウトを轟かせ、とにかくフロアを踊らせるそのスタイルはサウス・サウンドを代表するものに発展。これを自ら”Crunk”と名づけ、これみよがしなジュエリー、アクセサリーをぶら下げた「ブリン・ブリン」なファッションでも知られる、常に話題の絶えない。
彼の作るサウンドはそれまでのサウス系バウンスビートをベースにしたよりシンプルなもので、さらにシャウトや奇声、”What!?”や”Hey!!”などの大げさな決まり文句を連呼するキャラクターは、インディのNo Limitレーベルを一大産業に育て上げたマスターP(Master P)にも通じるものがある。
そのキャリアはジャーメイン・デュプリ(Jermaine Dupri)率いるSo So DefレーベルのA&Rとしてスタート、リミキサーやラジオDJを経たあと、リル・ジョン&イースト・サイド・ボーイズ名義で”Bia Bia”、”I don’ give a fuck”、”Get Low”といった特大ヒットを飛ばし、全米で注目を集めることになる。さらに2004年にはアッシャー(Usher)や新人シアラ(Ciara)をプロデュース、どちらも記録的大ヒットとなったことで多数の賞を受賞するなど大活躍。自らもリル・ジョン&イーストサイド・ボーイズ名義でのニューアルバム、”Crunk Juice”をリリース、インディ作品としては歴史に残る、発売一週目だけで40万枚というセールスを記録した。2005年にはさらに新人ブルック・ヴァレンタイン(Brooke Valentine)を手がけるなど、その勢いは止まらない。